2013年04月30日

『ヴェネツィア旅行物語 〜Mysterious Murderers〜』について

イメージ作成.jpg

今また新しい企画を考えてます! 『ヴェネツィア旅行物語 〜Mysterious Murderers〜』というお話なんですが、男の娘と一緒に美しいヴェネツィアの街を探索し、色々Hな事もしちゃうお話です。

ヴェネツィアの美しい写真をふんだんに使った作品で、まるでヴェネツィアを観光している気分になれる様な作品にしたいと思ってます。

しかしながら、かなり独創的な作品になる予定で、主人公は女性の予定です。しかも副題に「Murderers」と付く通り、殺人鬼が登場するミステリーものです。そしてこの作品は以前に作った『エクレーシア』の続編でもあります。

……ちょっとイメージが湧きにくいかもしれませんが、それくらい変わった作品になる予定です(≧▽≦)



↓こんな感じで始まる予定です。多分……(*'ω'*)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


葉山晶子は旅行でイタリアのヴェネツィアに来ていた。

格安チケットで取った飛行機は遅れに遅れ、結局サンタ・ルチア駅に到着したのはもう深夜だった。
駅から出ると、どうやらまだ開いているお店もある。人もまばらだが、賑わっている。
さすがは観光地といったところだろうか、と晶子は思う。
水の都ヴェネツィア。
なんという美しい街であろうか。
夜でありながらもそれを感じる事ができる。
深く澄んだ大きな運河と、歴史を感じさせる芸術的な建築群、橋にゴンドラ、そして人々、全ての調和が取れていて街自体が巨大な芸術品。

晶子はリュック1つを背負い、格安ホテルを探す。
こんな深夜にまだ空いていて泊まれるホテルはあるだろうか?
もし空いてなかったなら……
チラリと駅を見返すと、駅の入口周辺の地面にはバックパッカー達が寝転がっている。
自分もあそこの一員になるだけだ。

しばらく街を眺めながら歩く。
幸い、一つ星ホテルが空いていた。
大通りを10分程度北方向に歩いた辺りで看板を見つけた。
とは言っても50ユーロもしたので全然安いとは思えない。

***

部屋の窓から覗く運河の景色が美しい、遠くにはゴンドラも見える。
ベッドに寝転がると、荷物の片づけも程ほどにして消灯する。
部屋の鍵をかけていない気がするが、もう立ち上がるのも面倒だし大丈夫だろう。
明日はどこを回ろうか、サンマルコ広場にはもちろん行くし、リアルト橋にも行きたい。
ゴンドラにも乗らないとな……
晶子は眠りに落ちた。

***

ホテルは静かで暗闇に包まれている。
深夜。
まだ晶子が眠りについてから1時間も経ってはいない。

ヒタリ、と冷たい感触が喉に当たった。
晶子は瞬時に目が覚めた。
それはとても冷たく固く鋭く、肉に食い込む感触。
「おはよう。お金、出しな」
仰向けに寝ている晶子の喉元にナイフを擦り付ける女が一人。
窓から侵入したのだろうか。知らない女が一人侵入して来て、自分にナイフを突きつけている。
信じられない状況だ。

だが――
晶子は女の手首を掴むと捻り返し、逆に女の喉元にナイフを突き刺した。
喉に刺したナイフをより深く進め、相手の体を蹴りあげて床に転がし、逆に馬乗りになった。

女は、いや手首を掴んだ感触で気付いたが、これは男だ。女性の服を着ている、髪の長い、どう見ても少女の様にさえ見える、美しい男性だ。
美しい男性は晶子の下でうめき声を上げ、驚いた瞳で見上げている。
だがそれは恐怖でも怒りでもなく、消しゴムを床に落としてしまった程度の、ちょっとしたミスをしただけの様な、軽い表情だった。
愛嬌のある可愛らしい顔つきをしている。

このまま殺してしまおうかと思ったが、晶子は興味が湧いた。
これはこれで面白いかも、と晶子は考えた。
彼が何者なのか知りたい。
どうして晶子の部屋を選んだのか? なぜ女装などしているのか? なぜ強盗などしたのか?
彼に街を案内させるのもいいかもしれない。無料でガイドをさせれば旅費も浮くというものだ。

「お、おばさん、ゴメンナサイ〜、ほんの出来心でして、ゆ、許して♪」
天使の様な愛らしい微笑みで見上げながら言うその少年。見惚れてしまう程に美しい。
まるで人間ではないかの様に、レオナルド・ダ・ヴィンチやラファエロの描いた天使ではないかと見間違う程に。
ズブリ、とナイフを更に深く少年の喉に突き刺した。
「いだっ……、あぐぐぅ」
天使の顔が血に塗れた、その様を見て晶子はとても美しいと思い、恍惚の表情を晒した。
「いいわ。許してあげる。おばさん呼ばわりした事以外は。……その変わり、一週間、私にこの街を案内してくれるかしら? 旅行に来たばかりでね、一人ぼっちのか弱い女性だしとても心細いのよ♪」


それは殺人鬼と殺人鬼の物語。
葉山晶子とモルテ・クレアトーレの物語。
ほんの僅かな、些細な出会いと冒険の物語。
彼女達にとってのごくごくありふれた日常の物語。

イタリアのヴェネツィアで起こる奇妙な旅物語――

posted by 栖 深雪-スミカミユキ- at 23:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
最近のコメント